- 基礎
最初は私も間違っていました!馬を停止させる時の3つのポイント
馬を停止させる動作は一番初めに覚えると思います。
一般的には手綱を引くと停止の合図という事を教わると思います。
確かに手綱を引く事で馬に停止の合図を出す事になるので止まってくれるのですが、正しい停止の合図ができていないと、正しく伝わっていなかったり余分な力を使うことになります。
今回ご説明する停止のやり方をもう1度確認して、正しい停止の合図が出せるようにしましょう。
①手綱は体を使って引く
馬を停止させる際に手綱を拳で引いて止めると思っている場合、それは少し間違っています。
正しくは手綱は体で引くということを覚えて下さい。
具体的に手綱を体で引くというのがどういうことかと言いますと、上半身と肘を使い手綱を引きます。
あなたが綱引きをした時をイメージして下さい。
綱を引いている時は手だけで引いているでしょうか?
きっと上半身を後ろに倒しつつ肘を引き、体全体で綱を引いているはずです。
実は乗馬も同じで馬に停止の合図を出す場合は、上半身を少し後ろに倒し、肘を引いて馬に停止の合図を出します。
ただ、綱引きをする時に比べるとそこまで力を入れて止める必要はありません。
綱引きで使う力の1/10の力があれば馬は止まってくれるはずです。
逆に言えば体を使えばその程度の力で馬は停止してくれると考えて下さい。
なぜ体全体で手綱を引くのかというと理由は2つあります。
1つは、馬の力に負けないためです。
人間の体重の平均が50kg~70kgに対して、馬は体重の少ない馬でも380kgあります。
これだけの体重差があればちょっとの力では止まってくれません。
特に急に馬が走った時は、拳だけを引いても言うことを聞いてくれません。
なので、体全体を使って手綱を引いて少しでも馬の力に負けないようにするのです。
もう一つは、前傾姿勢による落馬の可能性を無くすためです。
拳だけで手綱を引こうとすると前傾姿勢になりやすく、前傾姿勢のまま馬に急に強い力で手綱を引っ張られると、そのまま体ごと持っていかれ落馬する可能性があります。
その危険性を無くすために手綱を引く時は体を起こして、体重を後ろに残すようにしましょう。
②手綱の引き方
手綱を引き方を詳しく説明します。
手綱を短く持ち、大体5度〜10度程度体を起こすと同時に、体側に拳1個分移動するぐらい肘を引きます。
「え?これだけ?」なんて思った方、実はこれでも引き過ぎなくらいです。
乗馬上級者を見てもらうとわかると思いますが、常歩から停止まで体も拳も動かず何をやっているかわからない時があります。
この時は拳の握りを使い停止の合図を出しており、手綱を短く持てていればこの程度の力でも停止させることができます。
もし最初に説明した手綱の引き方で止まってくれない場合は、手綱が長い可能性がるので手綱の長さを見直しましょう。
手綱を引く時の注意として、肘を引く時は真後ろに引くようにして下さい。
よくあるのが、手綱を引いているつもりが胸の方に向かって手綱を引いている人が多いです。
というか最初は私もそうでした(笑)
手綱を一生懸命引いていても引き方が間違っていれば馬には伝わりません。
うまく停止してくれない場合は、手綱の長さの他に手綱の引き方を見直すようにして下さい。
③手綱の引き過ぎに注意
馬を停止させるための動作は理解してもらえたかと思いますが、1点注意です。
手綱の引き過ぎには注意しましょう。
先ほど体重差のお話をしましたが、体重差があったとしても馬は口にハミという鉄の棒を咥えている状態ですから、引かれ過ぎると当然痛いです。
相当な力で引かれたら
「痛い!痛いって、もういいでしょ、もう引かないでよ!!」
という風に思っています。(多分)
痛い思いはしたくないので、そこまで強い力を入れて手綱を引かなくても停止と理解してくれます。
できるだけ小さい力で手綱を引いて、停止してくれたらすぐに手綱を緩めましょう。
間違っても、普段のストレスをぶつけるように強い力で手綱を引かないように注意して下さいね。
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